「イエスは言われた。わたしは復活であり、命である。

わたしを信じる者は死んでも生きる。

生きていてわたしを信じる者は誰も、決して死ぬことがない。」

(ヨハネ5.21)

大海明敏神父

カトリック教会の典礼において、

11月は死者の月を迎えます。教会の伝統において

諸聖人の祭日や死者の日に因んで、そして典礼暦年の最後の月に当たる

11月全体が死者のために祈る月となりました。

皆さんはご存知でしょうか。今月には死者のために全免償を受けることができま

す。この受け方について、教皇フラシスコが2020年に出した「免償の手引き」の

中に教えられます。ぜひ亡くなった私たちの親戚、恩人、兄弟姉妹のお墓を訪れ、教

皇の意向によって、主の祈り1回、聖母マリアへの祈り3回、栄唱1回、信仰宣言1

回を唱えることによって、その霊魂が神のみ元に上げられましょう。

特に、今自分が在るのは偶然ではなく、

もちろん先祖、両親やその先祖を支えた多くの人々がいたからです。「死者のことを

忘れることは再びその人を死なせる」という言葉があります。だからこそ、私たちは

感謝の思いで亡くなった人々のために祈るのです。

なぜなら、私たちは亡くなられた大切な人の一部をも生きています。

キリスト者の信仰において生者、そして死者との交わりをしっかりと見つめるよ

うに、そして私たちの為に天上の聖人たちが祈って下さっていることを思い、感謝の

心を持って死者のために祈りをささげます。こうした交わりは私たち一人一人が大

切に保ちながら次の世代につなげていくことができるように努力していきましょう。

私たちの先に旅立たれたすべての死者が復活の喜びと永遠の安息に与ることが

できることを信じながら、永遠の命に招いてくださる神にすべてを委ねて生きるこ

とができますように。

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